石原氏は、平成26年5月から令和6年5月までの10年間、全国厚板シヤリング工業組合の理事長として、業界の取引適正化と次世代人材育成に力を注ぎました。特に、経済産業省「金属産業取引適正化ガイドライン」策定への参画や、全国での説明会開催、鋼材検査証明書（ミルシート）の表記改善活動などを通じて、業界の健全化と取引慣行の是正を推進しました。また、組合活動のデジタル化を進め、WEB会議・動画配信・オンラインアンケートを定着させることで、組織運営の効率化と透明性の向上を実現しました。
さらに、若手経営者の育成にも尽力し、理事長直轄の委員会を設立。「鐵人フォーラム」など討議型の青年交流会を開催し、次世代リーダーの育成基盤を築きました。
一方、社業においてもJFE鋼材株式会社 代表取締役社長（平成26年〜令和6年）として、事業の選択と集中を進め、船舶事業撤退や加工部門の一貫体制確立、データトラッキングシステム導入などにより、経営体質を改革。さらに太陽光発電導入や洋上風力事業への参画を通じ、環境対応と新事業拡大を推進しました。
石原氏は現在、JFE鋼材特別顧問として引き続き業界の発展に取り組んでいます。本受章は、長年にわたり厚板シヤリング業界および鉄鋼流通業界の発展に尽くした功績が広く認められたものです。

 
このたび、藍綬褒章の栄に浴し、誠に身に余る光栄に存じます。多年にわたり厚板シヤリング業に携わり、全国厚板シヤリング工業組合の理事長として業界の健全な発展に努めてまいりました。特に、取引の適正化や次世代を担う人材育成、デジタル化の推進など、業界の持続的成長に向けた取り組みを進めてまいりました。これらの活動は、多くの組合員や関係企業の皆さまのご理解とご協力の賜物であり、ここに改めて深く感謝申し上げます。退任後も引き続き業界発展に寄与できるよう、微力ながら努めてまいる所存です。何卒宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。